大野 綾子 AYAKO OHNO

Artist bio

さかなのような人
2018.7.7 (土) - 8.5 (日)
オープニングレセプション:7.7 (土) 18:00 - 20:00

AYAKO OHNO

大野 綾子 AYAKO OHNO 運動 2018, 御影石, トラバーチン, w42.5 x h16.5 x d5.4 cm

 大野綾子はこれまで一貫して石を扱い、彫刻作品を制作してきました。植物や、自然の風景、日常の行為からのイメージなど、人々の生活に潜むあらゆる事象を形におこしていきます。大野が思い描いたイメージは、石という物質との調和とバランスを考慮していく中で、独特の「かたち」を獲得していきます。そこには、石という素材にこだわりながらも、従来の所謂石らしさに囚われない、作家の自由で軽快な態度が認められます。

 本展覧会では、前回の個展にひきつづき、石とコンパネを用い、舞台の書き割りのように構成された新作「さかなのような人」を発表します。展覧会タイトルでもあるこの作品は、大理石で作られた人がギャラリースペースから流れ出してくるようなイメージのもと制作されています。スピード感があり、流動性に富んだイメージを持ちながらも、一方で、正面性が強く意識されたその構成は、立体性と平面性、動と静、自由と束縛といった、相反する2つの事象を1つの作品の中に共存させることを可能にしています。

 新作「さかなのような人」が持つ正面性や異なるイメージの共生という特徴は、大野の作品全体にも通底するものでもあり、立体作品のなかに手が加えられていない一面が残されているという造形上の特徴に起因しています。これは、大野が石という素材の物質としての強度を最大限に活かしながら、自分のイメージを表現しようとしていく過程で生じた制作上のルールであると考えられます。このような大野独自のルールのもとに作られた作品に対峙するとき、私たち鑑賞者は、石という素材や彫刻という概念に対して抱く先入観から解放され、まるで未知のものに遭遇したかのような感覚に襲われます。硬くて重いはずの石を使用しながらも、軽快さを併せ持つ大野の作品は、これまでになかった石彫の可能性を提示しているのです。

1983年埼玉県生まれ。
「第7回大黒屋現代アート公募展」大賞受賞(2012)、個展「さかなとして浸かる」板室温泉大黒屋 (栃木、2013)を開催。近年は「所沢ビエンナーレ[引込線]2017」旧所沢市立第2学校給食センター(埼玉、2017)、「Reborn-Art Festival 2017 -Do sculptors Dream of electric car (TOYOTA prius) XYZ collectiveキュレーション」GALVANIZE gallery(宮城、2017)、「To right, from left.」KAYOKOYUKI(東京、2016)など様々な展覧会に参加するほか、美術講座「暮らしの中にみるかたち」練馬区立美術館 (2014、東京)にてワークショップを開催。小豆島 千軒海岸(香川)、相模原公園(神奈川)、翠ヶ丘公園・須賀川(福島)などに作品設置。
埼玉県在住。

http://ohnoayako.com/

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