新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

迎 英里子, PUGMENT, 小林 健太, 大崎 晴地
キュレーション:飯岡 陸
2016.10.1 (土) - 23 (日)

[関連イベント]
① 10.1 (土) 18:00 -:入場無料
「迎 英里子<実践>」
※パフォーマンス終了後、20:00までオープニング・パーティー

② 10.15 (土)18:00 - 20:00:入場料1,000円
「ダーティーなGUI」 小林健太×水野勝仁(司会:飯岡陸)
※トーク終了後、小林健太初写真集「everything」を購入の方にはサイニングを行います。

③ 10.16 (日)15:00 -:入場料1,000円
「空間と記述」山本浩貴 + h (いぬのせなか座)×大岩雄典(アーティスト)によるパフォーマンス + トーク

④ 10.22(土)18:00 - 20:00:入場料1,000円
「ルーブ・ゴールドバーグ・マシーンの射程」石岡良治×飯岡陸

会場:KAYOKOYUKI, 駒込倉庫
協賛:資生堂

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

PUGMENT my clothes 2015

 KAYOKOYUKIと駒込倉庫の2つのスペース、3つのフロアを使用し、若手作家によるグループ展、《新しいルーブ・ゴールドーバーグ・マシーン》を開催いたします。インディペンデントで活動する飯岡陸キュレーションの元、気鋭の4名の作家、迎英里子、PUGMENT、小林健太、大崎晴地がインスタレーション、写真、映像による新作を発表いたします。

 ルーブ・ゴールドバーグ・マシーンとは、発明家でもあったルーブ・ゴールドバーグが1910年代以降に描いた、日常行為をからくりの連鎖によって代行させる機械の名称です。その中には人間や動物が埋め込まれ、機械化の進む近代社会を妄想的に図示しています。生態的な反射反応、物理的な現象などが偶然性を伴いながら連鎖していくことで、「傘を開く」「妻に手紙を届けるのを忘れないようにする」などの日常行為を遠回りに代行していきます。

 ルーブ・ゴールドバーグ・マシーンが描かれた当時は、コンピュータが発明される以前ということもあり、連鎖の機構が具体的に想定されています。しかし、現代を生きる私たちは、見渡すことのできないより不可視な・抽象的な連鎖の中で生きています。本展覧会では、そういった私たちを取り囲む幾つかの環境、デジタル空間や金融のシステム、生態系などが、時に飛躍を伴いながら扱われます。

text by the curator:
https://drive.google.com/file/d/0ByRDFmjSkCJaYm5RSEZHbjVOUDg/view

参加アーティスト:

迎 英里子(むかい・えりこ)
 迎 英里子は、何らかのシステムを装置化した立体作品を発表しています。これまで迎は消化器官の仕組み、花が開花する構造、水蒸気の循環、石油の採掘などを扱ってきました。それらの試みは「何かを理解していく」という、進行形のプロセスを重視している点において一貫しています。本展では金融の仕組みをテーマに新作を発表いたします。また、会期初日には迎が自作の装置を稼動させる「実践」(パフォーマンス)を行います。
 1990年兵庫県生まれ。2015年京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻を修了。 主な展覧会に「対馬アートファンタジア2016」(長崎県対馬市厳原町/2016)、「アプローチ2 (石油)」(Gallery PARC/京都/2016)、「アキバタマビ21特別企画展 捨象考」(3331 Arts Chiyoda アキバタマビ21/東京/2015)、「approach 1 (original) approach 1 (archive)」(Alainistheonlyone gallery/ 東京/2015)。

小林 健太(こばやし・けんた)
 小林 健太は写真家として、デジタル画像を加工することで作品を発表しています。 画像編集ソフト上で、スナップ写真の上に指先ツールで筆致のような形を描く、エフェクトを何重にもかけることで写真の上に結晶や等高線のような形を生成させるなど、複数の加工編集を通して作品を制作しています。また並行して、VRなどを使った実験的な作品やコラボレーションワーク等を続けています。写真を広い意味でのメディアの一部だと捉えている小林の探求は、画像がネット上で流通してしていく状況における作家性やポスト・プロダクション、人間の身体行為と技術の関係などを巡って行われています。
 1992年神奈川県生まれ。2015年東京造形大学卒業。 主な展覧会に個展「#photo」(G/P gallery/恵比寿/2015)、「New Material」(Casemore Kirkeby/サンフランシスコ/2016)、「Close to the Edge: New Photography from Japan」(MIYAKO YOSHINAGA/ ニューヨーク/2016)、「The Devil May Care」(Noorderlicht Photogallery/オランダ/2015)、「hyper-materiality on photo」(G/P gallery Shinonome/東京/2015)、「The EXPOSED #7」(G/P gallery Shinonome/東京/2014)など。

PUGMENT(パグメント)
 PUGMENTは今福華凜と大谷将弘が2014年に設立したファッションブランドです。ブランド名の由来は「捻られたもの」であり、衣服と人・都市・社会・時間との関係性を抽出し、それらを元に衣服制作を行っています。路上に捨てられた服の写真を撮影する、服を燃やして顔料にする、ネット上で公開されているランウェイ写真を引用するなど、制度や衣服のあり方そのものに操作を加えることによって、コレクションを作り上げていきます。
 今福華凜と大谷将弘によるファッションレーベル。2014年設立。 近作では三野新による演劇「人間と魚が浜」(G/P gallery Shinonome/東京/2016)に衣装として参加。 主な展覧会に「IMAGE」(CIY/岩手/2016)、「鉄道芸術祭vol.5 ホンマタカシプロデュース もうひとつの電車 ~ alternative train ~」(アートエリアB1/ 大阪/2015) 、「THE EXPOSED#9 passing pictures」G/P gallery Shinonome/東京/2015)など。
pugment.com

大崎 晴地(おおさき・はるち)
 大崎 晴地は、心と身体、病理などをテーマに、鑑賞者と関わりを持つ作品を制作しています。代表作である《air tunnel》は布で出来た多層構造を持った作品は、人間が内部に入り込むことができます。現在も進行形である《障害の家》Barrier House Projectでは、「バリアフリー」という発想からは逆転した、障害を持った家を建設する計画を進めています。本展覧会では、鑑賞者の身体感覚や経験に影響を与える体験型のインスタレーションを発表いたします。
 1981年東京生まれ。2014年東京藝術大学大学院 美術研究科博士課程修了。博士(美術)。主な展覧会に「凸凹の凹凸~さわってみるこの世界~」(鞆の津ミュージアム/2016)、「Grow up!! Artist Project 2014報告会」 (アサヒ・アートスクエア/2015)、「天命はなお反転す る―人間再生のための環境 荒川修作+マドリン・ギンズとともに」(東洋大学/2013年)等。近年のプロジェクトに 「《障害の家》Barrier House Project」(2015-)がある。

キュレーター:

飯岡 陸(いいおか・りく)
 飯岡 陸は1992年生まれ。東京藝術大学美術学部を経て、現在横浜国立大学都市イノベーション学府博士課程前期在籍中。企画した主な展覧会に「EXPOSED#9 passing picture」(G/P gallery Shinonome/2015)、「Slipping Out of the Circuit 回路を抜け出して」(印刷物/東京藝術大学/上野/2015)。

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン

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